通信制高校とは?どんな学校か詳しく紹介

通信制高校は少ない日数の登校で、自宅での自学自習を中心に、レポート課題を提出するなどして卒業に必要な単位を修得していく学校です。通信制高校の生徒は全国にどのくらいいるのか?在籍生徒の年齢層は?などなど疑問は色々ありますね。この記事では、通信制高校とは一体どんな学校かを詳しくご紹介します。

通信制高校の登校日数は?

まず、誤解をといておきたいのが、通信制高校であっても、決められた日数は必ず登校しなければ卒業できませんし、つまり当然のことながら、授業を受ける施設もしっかりと存在します。ただし、全日制の高校と比べ、毎日登校する必要はなく、学校によって異なりますが、週に1〜2日程度から年間に数日程度まで、少ない日数の登校で卒業が可能です。最近は、全日制のように毎日登校(通学)するコースを設置している学校もありますが、一般的に主な勉強は自宅での自学自習になります。

ちなみに通信制高校には、広域と狭域とがあり、広域通信制高校は、3つ以上の都道府県から入学できる学校で、狭域通信制高校は、その高校がある都道府県と隣接するあと一つの都道府県から入学できる学校になります。

通信制高校の学校数・生徒数・年齢層は?

それでは一体、通信制高校は全国に何校あるのでしょうか?

文部科学省「高等学校教育の現状について」(令和2年1月15日)の資料を見てみると、全国の全日制・定時制高校の学校数が減少している一方、通信制高校の学校数は平成7年(93校)頃まではほぼ横ばいでしたが、平成12年(113校)頃から急激に増加し、令和元年には253校に増加しています。その内訳として、特に私立の通信制高校の増加が目立ち、平成7年に25校あまりだったのが、令和元年には175校となり、約25年で実に7倍にも増えています。

それでは、全国の通信制高校の生徒数はどうかというと、通信制高校の生徒数は平成7年が153,983人だったのが、令和元年には197,696人と約25年で43,713人増加しており、現在では高校生全体の16人に1人が通信制高校を選んでいます。一方、全国の全日制・定時制高校の生徒数が同じく約25年で1,556,576人減少している現状をみると、通信制高校が近年注目されてきているのがおわかりでしょう。

また、以前でしたら、通信制高校は様々な年齢層がほぼまんべんなく在籍しているようなイメージでしたが、令和元年5月1日現在では、通信制高校の年齢別生徒の割合をみると10代が85.7%を占め、校内の様子は今や全日制高校と変わらないものとなっています。

通信制高校を選ぶ理由で多いのは?

通信制高校を選ぶ理由で多いのは、不登校を経験し、毎日通わなければならない全日制高校は不安だというのが一番でしょう。その他の理由としては概ね次のとおりです。

・スポーツや芸能活動など、学業以外に専念したい
・何らかの事情で高校を転入(転校)もしくは編入(高校を中退)した
・働きながら高卒資格の取得を目指したい など

全日制高校と違って、通信制高校に入学する生徒の理由は特殊だと思っている人は少なくないと思いますが、それは全日制高校と比較して、生徒数が少ないからそう思うのであって、決して特殊というものではなく、現在の多様化する社会においては、通信制高校を選択する理由が特殊だと考える方が不自然でしょう。

ちなみに、最近では中学校3年新卒で入学する生徒が増え、すでに通信制高校に在籍する生徒の大半を占めるようになっています。一時期、転入生・編入生が多いようなイメージもありましたが、中学校卒業段階において通信制高校は進学先の一つとして、しっかりと認識されつつあります。

通信制高校の学習方法は?

全日制高校や定時制高校では、平日の日中や夜間に学校へ登校し、教室で一斉授業を受けて学習します。そして学期ごとに定期試験があります。はじめにお話したとおり、通信制高校は学校へ登校する日数が少ないため、基本的に自宅で自学自習をする時間が多くなると思っていいでしょう。それでは通信制高校では、具体的にどのように学習するのでしょうか?それでは学習方法を見ていきましょう。

スクーリング(面接指導)

通信制高校では学校での授業を面接指導と呼びます。面接指導というと、受験の時や会社の就職活動などで受ける個人面接のように思われかもしれませんが、そうではなく、全日制高校のように教室で先生が授業を行います。一般的にこの面接指導のことをスクーリングと呼びます。ただしスクーリングはどこでも受けていいわけではなく、原則その学校が認可を受けた都道府県にある本校で受けなければいけません。ですから通信制高校を選ぶ際には、その学校がどの都道府県で認可を受けていて、どの都道府県でスクーリングを受けなければいけないのか事前に確認することが大切です。

また登校日でも、全日制高校のように朝の1時間目から6時間目までフルに授業があるとは限らず、履修している科目に応じて、その日のスクーリングに出席する時間数は異なってきます。中には朝が苦手な生徒のために、スクーリングは全て午後から開始する学校もあります。

このスクーリングは各教科ごとに1単位あたり何回受けなければいけないのかが決まっています。例えば、国語総合という科目を4単位修得しなければならないのなら、国語は1単位あたり1回のスクーリングに出席しないといけないので、1回✕4単位で合計4回のスクーリングに出席しなければならないことになります。

▷通信制高校のスクーリングとは?>体育の授業は?

レポート(添削指導)

そして、学校に登校しない日は、自宅で添削指導を行います。これもなんだか個人的に学習指導されているようなイメージですが、学校から出される宿題のようなもので、教科書やインターネットなどの授業動画などを使って自宅等で学習し、それについて問題が出題され、解答するものです。一般的にレポートと呼ばれます。解答し終わったら学校へ提出(郵送)しますが、最近ではタブレットなどを使ってレポートに解答し、そのままネットで送信できる仕組みを導入している学校もあります。

このレポートについても、スクーリングの考え方と同じように、各教科ごとに1単位あたり何回(枚)のレポートを提出しないといけないのかかが決まっています。例えば、国語総合という科目を4単位修得しなければならないのなら、国語は1単位あたり3回(枚)のレポートを提出しないといけないので、3回(枚)✕4単位で合計12回(枚)のレポートを提出しなければならないことになります。

▷英風高校のレポートはタブレットで解答・送信

テスト(単位認定試験)

各教科ごとに決められた回数のスクーリングとレポートが無事終了したら、いよいよテスト(単位認定試験)です。全日制高校でいう定期試験と同じようなものだと思ってください。単位認定試験と聞くと何かとてつもなく難しくそうに感じますが、教科書やインターネット授業でレポートを提出し、スクーリングにしっかりと臨んでいれば、テストに合格することはそう難しくはありません。もし万が一テストが不合格になっても追試験等で再度チャレンジできる学校がほとんどなので安心してください。

以上のスクーリング、レポート、テストが無事終了できたら、単位修得です!

英風高校のスクーリングのひとコマ

通信制高校を卒業する条件は?

通信制高校は、スクーリング、レポート、テストを通して、単位を修得していくのですが、ただやみくもに単位を取ればいいというわけではなく、卒業するには決められた単位数を修得しなければいけません。その他にも卒業するにはいくつかの条件があります。その条件とは次のとおりです。

・必履修科目を含む74単位以上の単位取得
・3年以上の在籍
・30単位時間以上の特別活動に参加

2つ目に3年以上の在籍とありますが、学年制ではない通信制高校の場合、4年以上かけて卒業することも可能です。つまり、テストに不合格だからといって、進級できないという考え方はなく、自身のライフスタイルに応じて自分のペースで学習がすすめられ、高校卒業資格を取得することができます。そこが通信制高校の良いところでもありますが、できれば、3年間で卒業できるよう、しっかりと学習計画を立てることが大切です。

3つ目の30単位時間以上の特別活動とは、全日制高校と同様で、ホームルームや修学旅行などの学校行事などが当てはまりますが、通信制高校の場合、もともと登校日数が少ないため、学校によって様々な特色ある特別活動を行っているところもあります。詳しくは学校のホームページなどを見て確認してみてください。

1単位時間というのは、1回の授業が50分と同じ意味です。ですから30単位時間というのは、50分の授業が30回あるということです。30時間というと60分が30回になってしまいますので、単位時間という表現を使って区別しています。

▷英風高校の女子力向上の特別活動

以上、通信制高校について説明してきましたが、まだまだ理解できないことがたくさんあると思います。わからないことがあれば、実際に学校見学や個別相談会などに参加して、担当者に聞いてみるのもいいでしょう。どの学校も親切に対応してくれるはずです。


この記事は、大阪府認可の通信制女子校|英風高等学校が執筆しています。

▷英風高校の学校見学&個別相談について