不登校経験者でも通いやすい通信制高校|不登校を選択することが必要な時もある
不登校がきっかけとなり、通信制高校を選択する人が増えています。不登校の原因は複雑で、すぐに通常の学校生活に戻ることができるわけではありません。この記事では、中学生の不登校の実態や原因、不登校に対する接し方について説明します。
中学生の不登校の人数は?
文部科学省「令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」によると、小・中学校における不登校生徒数は全国で299,048人にのぼり、直近2年間でみると約10万人増え、過去最多となりました。
中学生の不登校の原因は?
さて不登校の原因についてですが、同じく文部科学省の同調査結果をみてみましょう。調査内容ですが、「学校」「家庭」「本人」の3つの状況にわけていますが、解答は全体で主たる要因を一つだけ選択してもらっています。
上記に該当なし 4.9%
以上のとおり、要因として一番多く、増加が著しいのが、本人に係る状況の「無気力、不安」という結果が出ています。
この数値で見る限り「無気力、不安」が、次に多い「いじめを除く友人関係をめぐる問題」の約4倍という結果となっています。
無気力や不安は、本人の心理状態に大きく依存するかもしれませんが、その背後には外部の要因が関与することもあります。
「無気力、不安」といった感情は、個々の生徒の心の内面から来るものである一方で、その周囲の状況による影響を無視することはできません。学校での友人関係や先生との関わり、親子間の問題、学業の難しさなど、さまざまな要素が複雑に絡み合い、生徒を無気力や不安に追い込むことがあります。これらの問題には学校だけでなく家庭もしっかりと目を向けるべきでしょう。
不登校とのかかわり|通信制高校という選択
不登校の原因は人それぞれで、それぞれの子どもに合った救いの手や、変化をもたらす言葉やタイミングもまた様々です。不登校の状況は一夜にして変わるものではありません。したがって、時として、無理に学校に行かせるのではなく、一時的に学校に行かなくてもよいとする選択が必要な場合もあります。それは、家庭と学校が何もしないわけではなく、むしろ子どもにとって今最も必要な選択かもしれません。
実際に何もしないわけではありません。一時的に、子どもを優しく見守ることが必要です。自分自身と向き合い、自己解決するための思考を促すことも解決につながることがあります。たとえば「学校を休んでも構わない」「学校に行きたくなったら行く」というような、言葉ではなく態度で示すことが重要です。親としては難しいかもしれませんが、少し距離を取り、子どもの様子を見守ることもひとつの手段です。
何か特別なタイミングを待つことなく、自然と不登校が問題でなくなったと感じる人もいます。親の焦りは子どもを不必要に焦らせることもあるので、通信制高校を含む進学の選択肢を考慮に入れるなどして、子どもの進路に対する不安を軽減することが、解決の糸口を見つけるための一歩となるかもしれません。
この記事は、大阪府認可の女子だけの通信制高校|英風高等学校が執筆しています。